〈お安いご用です〉と、何かの拍子にパッツィーが。
最近聞かなかった古臭いフレーズに、言った本人も大笑い。
その後は、古臭いフレーズのヒットパレードになった。
〈お茶の子さいさい〉この言葉も最近では聞かない。
お茶の子とは、お茶に添えて出すお菓子のことで、簡単に食べられる
ことから、簡単にできる喩えになったそうだ。だが、この言葉、今時の
若い人たちに使っても、何のことかさっぱり分からないと思う。
このように、使われなくなった言葉がたくさんある。
〈アベック〉も懐かしい。今はカップルだ。そこで思い出した。
15年ほど前の飲み屋。一緒に行った若手社員のネクタイが格好いい。
すると、ベテラン社員が「おっ〈イカス〉ね」と褒めた。
イカスは死語だと私が笑うと、それじゃ何と?逆に訊き返された。
「もちろん〈ナウい〉」だと答えると、今度は、私が、若手社員に笑われた。
それも古いという。そう言えばそうだ・・・
そこで、懐かしい言葉を使った会話を考えてみた。
「彼の〈細君〉が、バカ高い洋服を〈月賦〉で買ったそうだ」
「いくらだった?」
「それが〈聞いてびっくり玉手箱〉、20万円もしたそうだ」
「それは〈驚き桃の木、サンショの木〉。どうしてそんな?」
「〈ソース顔〉の〈ギャル〉店員の〈口車に乗せられた〉ようだ」
「〈カミナリ親父〉は、さぞかし怒ったろう?オー、〈くわばらくわばら〉」
「ところが、そうでもなかった」
「えっ〈インド人もびっくり〉だ」
「俺が、とりなしてやった。細君〈感謝感激雨アラレ〉だったよ」
「そうだったのか・・・それより、君の〈社会の窓〉が開いてるぞ」
「〈そんなバナナ〉」
「ウソじゃないって」
「おっと、〈その手は桑名の焼き蛤〉・・・あっ、本当だ」
「そろそろ行かなくっちゃ。それじゃ〈アバヨ〉」
「夜道に気をつけてな」
「オー、〈がってん承知の助〉」
こんな調子で続けていたら、この軽薄な会話、明日になっても終わらない。
若い人が読んだら、何のことやらさっぱりわからないだろうなぁ・・・
「I've Been Everywhere」
どこへでも行ってやろう
1962年にハンク・スノウで1位に。
若いリン・アンダーソンの早口言葉も凄いですね!
2013.11.13