昔のテレビは面白かったとパッツィーが言った。同感だ!一番人気は、1961年
スタートの「シャボン玉ホリデー」。主役はザ・ピーナツとクレージーキャッツ。
コントでは腹を抱え、合間の音楽は、ポップスからスタンダードジャズまでと、
実にいい感じだった。
これを観ていないと、翌日、学校での話題に入れず『お呼びじゃない』状態に。
日曜日の6時半はテレビの前にくぎ付けになった。
シャボン玉の前の6時から放映されていたのは「てなもんや三度笠」だ。
これも夢中になって観た。『俺がこんなに強いのも、当たり前田のクラッカー』
あんかけの時次郎の決め台詞に、客席からはやんやの大拍手。テレビながら、
この臨場感!編集なしのライブ録画だったようだ。
この番組で、藤田まことは一躍大スターになった。それにしても、最大視聴率が
関東では42.9%。関西では64.8%だったというのだから凄い!
眠い目をこすりながら観たのは「夢であいましょう」。シャボン玉と同じ年に
スタート。少し大人の雰囲気が漂う、楽しい番組だった。
土曜夜10時からの放映なので、当時、小学生のパッツィーは、「途中で眠くなって
最後まで観ていられなかった」らしい。
この番組は、後のバラエティのお手本になったという。毎回、いろいろな素材に
手書きされたオープニング・タイトルは今でも覚えている。ある時は暖簾に、
またある時は、庭の敷石などに出演者たちの名前が書いてあった。おしゃれだ!
小首をかしげるMC中島弘子の人気も凄かった。渥美清をはじめとする、達者な
役者の演じる軽妙なコントに笑った。その合間に流れる外国の曲も良かった。
何しろ60年代なのだ。悲しき街かど、峠の幌馬車、コーヒールンバ・・・
ポップスが輝いていた時代だった。
『今月のうた』というのもあった。中村八大と永六輔のコンビによるオリジナル曲を、
月ごとにいろいろな歌手が唄う。「上を向いて歩こう」「遠くへ行きたい」「おさな
なじみ」「こんにちは赤ちゃん」・・・
演歌、歌謡曲の枠を超えた日本の歌だった。そして、スキヤキは海を越えた。
番組が終わるのが夜の11時。♪夢で逢いましょう 夢で逢いましょう 夜があなたを
抱きしめ 夜があなたに囁く 楽しげに 寂しげに・・・
静かに流れてくるエンディングのテーマソング。私は布団の中。夢の中から聞こえて
くるような気がした。
「I'll See You in My Dreams」
この曲名も「夢で逢いましょう」
1924年に作られ、翌年大ヒットしたという名曲。
カントリーギター・インストの定番でもあります。
2014.6.24