カントリー放浪記 walkingbac.exblog.jp

• Heart Over Mind
  [ 2016-06 -28 16:30 ]
• The Chokin' Kind
  [ 2016-06 -22 16:04 ]
• Walk Right Back
  [ 2016-06 -15 16:51 ]
• Don't Worry
  [ 2016-06 -07 20:41 ]
• It's Your baby You Rock It
  [ 2016-06 -01 16:10 ]

≪Walkin' Back ライブの告知です≫
会場　リバティベル
日時　7月6日(水)　19時半演奏開始
よろしくお願いいたします。


山梨県側と静岡県側とで「表富士」論争があるらしい。山梨県の言い分としては、旧五千円札と新千円札の「逆さ富士」は山梨側から見たものだし、富士五湖も全部山梨県にある。おまけに、富士急ハイランドは山梨県にあるから「こっちが表」だという凄い理由も。

対する静岡側の主張。広重の絵には「甲斐夢山裏富士」とあり、北斎の富嶽三十六景にある「裏富士」というタイトルの絵は、山梨側から描いたもの。これらからわかるように、山梨県側から見る富士は、古くから「裏富士」と呼ばれていた。

傍からみれば、どちらが裏でも表でもいい話なのだが、そこに住んでいる人たちにとっては、譲れない話なのだろう。自分たちが毎日仰ぎ見る富士山の雄姿は、「裏」と呼ばれるよりも「表」のほうがいいという平和な論争だ。

ところが、同じ「裏」でも、「裏日本」となると少し違ってくる。私たちが子供の頃の天気予報では、北海道・九州を除く日本海側の地域を「裏日本」と呼んでいた。ところが、気が付くと、いつの間にか「裏日本」は、「日本海側」という呼称に変わっていた。

ウィキによれば、「裏日本」という呼称が使われたのは、矢津さんという地理学者が明治時代に発表した「中学日本誌」が最初だという。その後、東京を日本の玄関口という意味で「表」とした場合、日本海側が「裏」となることから、地理表の記上として使われ始める。その時点では、何の問題もなかったようだ。

ところが、20世紀に入ると「裏日本」という呼称は、次第に「表日本」と対比した経済格差を表す言葉として使われるようになっていく。さらに、この解釈に追い打ちをかけたのが高度成長。太平洋側の工業地帯に向けて大量の人口が移動し、「裏日本」と呼ばれた地方はますます衰退していった。

異を唱えたのが新潟の市長。抗議を受け、ＮＨＫでは1960年代後半から、差別的・侮蔑的であるとして「裏日本」という言葉を使わなくなる。また、それをきっかけに、民放や地方紙でも1970年代後半から徐々に右習え。それが世間に浸透して「裏日本」「表日本」という呼称や表記は、「日本海側」「太平洋側」と改められたという。

確かに、「裏」という文字には、暗いイメージが付きまとう。それは、裏口入学・裏工作・裏金・裏切り・裏街道などのネガティブな言葉を連想するからだと思う。暗いイメージといえば、「陽(ひ)」の反対語である「陰(かげ)」という字もそうだ。

山陰の関係者たちは、暗いイメージを払拭しようと、何度か別のネーミングへの変更を試みたという。しかし、どういうわけかそのどれもが定着できず、「山陰地方」や「山陰本線」などと、現在でも「陰」は使われている。

実は、私の生まれ故郷にも、「陰(かげ)の町」と呼ばれるエリアがある。もちろん正式な町名ではないのだが、私たち町内の人たちは、小高い山をはさんだ向こう側を古くからそう呼んでいる。ところが、最近知って驚いた。向こう側の人たちも、昔から、こちらを「陰(かげ)の町」と呼んでいたのだ！

「Heart Over Mind」
以前、メル・ティリスで取り上げた、レイ・ブライスのヒット曲。
今回は、リンダ・ディビスの歌です。
2016.6.28

自分よりも、年齢・地位・階級が高い人は「目上の人」。普段何気なく使っているが、その語源由来については考えたこともなかった。ところが、浅田次郎の時代小説の中にこんなシーンがあり、それで「目上の人」の由来がわかった。

平伏する下級武士に向かって、上司が「面を上げよ」と声をかける。すると、声をかけられた下級武士は、両手を付いたままの姿勢で相手の胸元まで目を上げ、そこで止める。この時、けして上司と視線を交わしてはならない。この武士の所作から、自分より地位が上の人を「目上の人」と呼ぶようになったという。

「日本人は相手と目を合わさない」と、外国人からよく聞く。これは、じっと目を見つめられることに苦痛を感じるという、日本人特有の生理的な要因もあるのだろうが、もしかしたら、このような封建時代にできた身分制度の影響でもあるのかもしれない。

「目」に特別な思いでもあるのか、日本には「目」にまつわることわざがとても多い。例えば、急に物事が理解できるようになると「目から鱗が落ちる」。頭の回転が速ければ「目から鼻に抜ける」。子供や孫は「目に入れても痛くない」し、怒ってにらみつけることは「目に角を立てる」だ。

他にもある。そこで、急遽例文を作ってみた。題して「哀愁のサラリーマン」

Ｈにとって、上司のＹは「目の上のたんこぶ」だった。ＹはいつもＨを「目の敵」。何かといえばすぐに「目くじらを立て」、ちょっとしたミスもけして「大目に見る」どころか、時には「大目玉を食らわせて」Ｈをイジメぬく。
ところがある日、その天敵Ｙが、突然会社を去ることになった。義理で出席した送別会。「鬼の目にも涙」のＹを横目にＨは独り言。「俺もこれでやっと日の目を見る！」

急に張り切りだしたＨは、もともと「抜け目がない」男。上司から「一目置かれたい」と、「脇目も振らず」せっせとゴマをするのだが、なすことすべてが全部「裏目に出て」、上司からは、なかなか「目をかけて」もらえないどころか、「目障り」だと邪魔にされる始末。
おまけに、そんな「出世欲に目がくらむ」Ｈが、部下から付けられたあだ名は、「目上の人」ならぬ「目が上の人」。上司からも部下からも・・・まさに「弱り目に祟り目」のＨだった。(終)

もっとあるが使いきれない。それにしても、「目」にまつわる言葉は多い。強いアイコンタクトは苦手な日本人だが、「目」にまつわることわざを作るのは得意のようだ。

「The Chokin' Kind」
若かりし頃のウェロン・ジェニングス。
1967のヒット曲です。
2016.6.22

最後まで抵抗を続けていた舛添さんも、ついに諦めたようだ。彼の姑息な屁理屈と悪あがきは、都議会どころか日本中を大騒動に巻き込んでいたが、それも昨日まで。ついに白旗を挙げた。それにしても驚嘆すべきは、彼の「しぶとさ」だった。

これほど、世間から多彩な形容詞で批判を浴びた人は珍しいのではないか。最初は「独裁都知事」程度だったが、問題発覚後には「ドケチ」「セコイ」「みっともない」に始まって、「人に厳しく自分に甘い」や「私利私欲の人」。それだけではない。「日本の恥」「厚顔無恥」「鉄面皮」「超銭ゲバ」。最後には「寄生虫」とまで呼ばれた。

実に「しぶとい人」だった。普通、ああまで言われたら、たいがいの人は嫌になって投げ出すものだが、舛添さんは、なりふりかまわず都知事の椅子にしがみついた。叩かれても、けなされても、絶体絶命の状況に陥っても、けして諦めないあのメンタリティーは凄い！

凄いといえば、舛添さんが頼った「ヤメ検さん」という人も凄かった。まったくの上から目線。「関係者とは誰ですか？」と質問する記者に、「関係者は関係者ですよ」と居直る。また、事実認定が甘いのではと指摘されると、「あなたは事実認定というものを知らない」と、眼光鋭く記者を威圧した。

肝心の調査報告では、絵画の購入は「不適切でも違法でもない」。クレヨンしんちゃんの購入についても「適切ではないが、違法ともいえない」。さらに、似顔絵まんじゅうについては「違法ではないし、不適切でもない」。さらに、中国服には墨が付いていたからから「問題ない」。ブランドバックは、この調査の時に実際に持ってきていたから「問題ない」だった。

「第三者の弁護士先生の厳しい目で」というふれこみだったが、これでは、「甘い身内の目」感ありあり。もっとも、舛添さんが雇った弁護士だから、当然と言えば当然なのか。そうならば、記者相手に凄む姿はあまりにも中途半端。それよりも、誠実で低姿勢に対応したほうが、窮地でもがく依頼人のプラスになったような気がするが。

このヤメ検さん。検事時代は「マムシ」と恐れられ、その後、弁護士に転身してからは「疑惑政治家の守護神」とか「鎮火のプロ」の異名をとっているようだ。ところが、今度ばかりは勝手が違った。「大西宏のマーケテイング・エッセンス」によると、あの記者会見の後、鎮火するどころか自分にも火が回り、苦情の電話で事務所も大変らしい。

予算委員会や集中審議でのテレビ中継。都議さんたちの質問はおおむね甘かった。かろうじて、厳しい追及をしたのが共産党議員。あれでは・・・と、感じた人も多かったと思う。舛添さんを都知事に推した与党のみなさんの前途も多難だ。見かけは立派だと思って乗り込んだ船は、実は、とんでもない「泥船」で・・・そういうことだ。

「Walk Right Back」
エヴァリー・ブラザースの大ヒット曲。
1978年のアン・マレーのカバーは、カントリーチャートで4位。
ここでは、この曲の作者「ソニー・カーチス」が唄います。
2016.6.15

パッツィーが、娘からメダカの卵を貰ってきた。彼女は、帰ってくるとすぐに鉢をベランダに持ち出し、その鉢の中に、卵の付いている水草を投入して飼育準備完了。あとはメダカが孵化するのを待つだけ。

ところが、数日経ってもメダカが孵化しない。いったい卵は何日ぐらいで魚になるのだろう？　考えてみれば、ヘラブナ、ヤマベやハヤなど、釣りの対象になる淡水魚については結構詳しいが、メダカについては何も知らない。それに、子供の頃、田舎の川や池でメダカを見た記憶がない。

メダカの北限は青森の下北半島というから、間違いなく田舎にも生息していたと思うのだが。そういえば、釣りのとき、エサに群がってくる小魚(ジャミ)をいつも邪険にしていた。もしかしたら、その中にメダカも混じっていたのかもしれない。

調産卵から孵化までの期間を調べてみると「250℃／日」という計算式が出てきた。それならば、250°の水(熱湯)ならば1日で、10℃の水であれば25日で孵化する計算になる。そうすると、今の時期のベランダなら、孵化まで2～3週間ぐらいか。うちのメダカは、まだだ。

数日後、出先の私にメールが入った。「メダカが1匹生まれた！」　家に戻って鉢を覗くが、水草の中にでも隠れているのか、いくら目を凝らしても私には見えない。何はともあれエサが必要だ。急いでホームセンターに行き、店員にあれこれ教わりエサを買い、ついでに追加の水草も買った。

ところが、翌日、「メダカがいなくなった」のメール。どこを探してもいないらしい。こうなれば、これから孵化するメダカに期待するしかないが、もう無理かという気がしないでもない。そんなとき、外出先から家に戻ると、嬉しそうな声が聞こえてきた。「メダカが生まれた！　それも5匹はいる！」

その日は見つけられなかったが、何日か経つと、ようやく私にも見えるようになった。「えっ、こんな小さいのか」はその時の正直な感想。まるでゴミのよう。よほどしっかり目を凝らさないと、それが魚だとはわからないが、確かに4～5匹はいる！　もう少し増えれば「メダカの学校」だ！

数日後、鉢を覗くと1匹がほかのメダカを攻撃していた。その1匹は、後ろからそっと忍び寄り相手の尻尾を突きまわす。やられたほうが嫌がって逃げると、今度は別のメダカのところに行き、また同じことをやる。何てヤツだ！

そのことはパッツィーも知っていたようで、私は、あの憎たらしいメダカに「ハクホウ」という名前を付けたと言った。すると、彼女もすでに名前を付けたという。どんな名前かと訊くと、そのメダカの名前は、私の名前と同じだった。

「Don't Worry」
マーティ・ロビンスの自作。
カントリーで1位、ポップスで3位のビッグヒット。
この曲の入ったアルバム「リアン・ライムス」も、カントリーで1位。
ポップスでも8位に入りました。
2016.6.7

白鵬の「ダメ出し」が止まらない。春場所の関脇・嘉風戦。白鵬は、激しい「張り手」と「かちあげ」で嘉風の顔を血まみれにし、最後には、すでに「寄り切り」で勝負がついている嘉風の足を持ち上げ、思い切り土俵下へ投げつけた。

軽量力士とはいえ体重150キロの嘉風。土俵下で、それをまともに受けた審判・井筒親方は左足を骨折、その場から救急搬送された。さらに驚いたのは、その直後に放った白鵬のコメント。「今日はスピードある相手(嘉風)に、いい相撲が取れた」。

次の夏場所、協会審判部は、改めて「ダメ出し厳禁」を力士たちに通知した。ところが、4日目の魁聖戦と5日目の正代戦で白鵬はまたやった。特に5日目。湧き上がる正代コールの中、立ち合い後、正代に口の中が切れるほどの「張り手」を見舞い、最後には、またもや「ダメ押し」。

その時、NHKのゲスト席にいた師匠・宮城野親方はこう言った。「それが(相手力士への激励コールが)、白鵬の癇に障るようですね」。まるで人ごとだが、師匠が言うのだからそうなのだろう。白鵬はこう思っているのかもしれない。「これだけの記録を達成している大横綱の自分に対して失礼だ！」。　

それは勘違いだ。評判の悪い「所作の乱れ」は直さず、相変わらず荒々しい相撲を取り続ける白鵬は、悪童・朝青龍が去った今、角界きってのヒール(悪役)なのだ。相撲ファンの多くが、ヒールに立ち向かう「正義の味方」に声援を送るのは当たり前だ。

正代戦、さすがの宮城野親方もマズイと思ったようだ。「部屋に帰ったら注意します」とは言っていたが、どうだったか？　「前頭」止まりだった師匠。方や、弟子は、次々と記録を塗り替え続ける天下の大横綱。加えて、白鵬はすでに自分の内弟子を持ち、噂では、宮城野部屋の中に「白鵬部屋」を構えているような状態だというし・・・

「荒々しい取り口」や、いくら注意されても改めない「傲慢さ」は、白鵬の性格で、白鵬をここまで「増長」させたのは、部屋の師匠の責任だと思う。一方、相撲協会の「弱腰対応」にも原因の一端はありそうだ。正代戦のあと、一部の親方からは「出場停止にしろ」という強硬な意見も出たようだが、審判部は、白鵬を協会に呼びつけ正式に注意することもなかったという。

と、ここまで書いていたら、「豪栄道、白鵬のかち上げで顔面骨折」というニュースが飛び込んできた。夏場所12日目の取組。左目付近に白鵬の「かち上げ」を受け負傷した豪栄道は、病院の診察で骨折が判明した。正式には「左眼窩内壁の骨折」。左目の奥の方らしい。

春場所の千秋楽の日馬富戦。立ち合いの変化で勝った白鵬に、手厳しいヤジが飛んだのを思い出す。「それでいいんか？」「そんなことまでして勝って、うれしいんか？」
ラフプレイで顔面骨折させた豪栄道は浪速の人気力士。次の大阪場所での白鵬対豪栄道戦。さぞかし盛大な「豪栄道コール」が館内に響き渡ることだろう。

「It's Your baby You Rock It」
エルビス・プレスリー。
1970年のアルバム「エルビス・カントリー」に収録されています。
2016.6.1