1970年代、六本木の「ミスター・ジェームス」というライブハウス、
新宿「ウィシュボン」が閉店した後はここに通った。
後輩のバンドで唄っていたS子さんが、ステージに立つというので
応援がてらに見に行ったのが、ここに行った最初だ。
プロバンド、「トリーズ」?という名前だったと記憶する。
そのボーカルとしてステージに立ったS子さん、
タミー・ウィネットなどの歌を得意とする、とても上手な唄い手だった。
だが、その夜のステージで一番印象深く、かつ、今でも記憶にあるのが
リーダー兼リードギターの鈴木さんが唄った1曲。
初めて聴く曲、そして、彼の唄は良かった・・・
Patsyと二人で顔を見合わせた。
その歌とは、この「Country Bumpkin」
1974年カントリーチャートNo.1 となった曲。
無表情のカル・スミスが、淡々と唄う。
ウーン渋い・・・いい歌です。
2012.3.17
学生時代、演奏会となると、先輩に命じられてアンプ運びをした。
日仏会館・九段会館・杉並公会堂・・・
PAなどない時代、当時の真空管アンプは大きくて、とてつもなく重かった。
もちろん、自家用車などという贅沢なものは誰も持っていない。
だから二人ひと組になり、電車を乗り継ぎながら徒歩で会場へ運ぶ。
とくに雨の日などは辛かったが、好きな世界のことだから・・・
エディ・アーノルドが大好きな先輩がいた。
普段無口で訥弁、だがカントリーのこととなると饒舌になる。
四畳一間(変型)の彼のアパートに遊びに行ったときのこと。
「声は確かにジム・リーブスのほうがいい。でも、
エディ・アーノルドのほうがフィーリングが・・・」
延々と明け方まで、山形訛りで説く彼の「エディ論」を拝聴した。
ハンク・コクラン作の「Make The World Go Away」
初めてのレコーディングはレイ・プライスだったが、
1965年このエディ盤が大ヒット、ビルボードNo.1となった。
2012.3.15
3月3日、リバティのライブを終えてから連日荷造りに明け暮れ、
10日に引越、ようやく大まかな片づけが完了した。
電話回線のトラブルも本日解消、やっとこのプログの更新が可能になったが、
まだ細かい整理が残っているパッツィーの目は、いまだ三角のまま。
昨日、新聞勧誘に来た40代の男性の身の上話。
静岡県の地元では職がなく、加えて高校入学を控えた息子の学費も必要。
あちこちに電話を掛けまくり、
やっとありついたのが、故郷から遠く離れた埼玉県での新聞配達の仕事。
そういうわけで、彼は単身赴任で、それから休日なしで・・・
単身赴任といえば私も経験者だ。
「Workin' Man Blues」
1969年No.1ヒットとなったマール・ハガードの代表作
私もステージがあるたびに愛唱している。
「鉱山の仕事を終えて安酒場でビールを一杯、
そしてワーキンマン・ブルースを一節うなる・・・」
妻と9人の子供を育てる労働者の詩。
名作だと思う。
ちなみに、この音源のギターはジェームス・バートンです。
2012/3/13
ドン・リッチに憧れて、フィドルが弾けるようになりたいと思った。
師匠は、部室に同居していたブルーグラスのH先輩。
安物中古フィドルを手に、先輩のアパートに習いに通ったのが大学1年の時。
その甲斐あって、その年の定期演奏会でのステージで
ハンクのI Saw The Lightを弾いた。
よし、もっと練習してドンのようにと部屋でギーギー。
そこに、下宿屋の婆さんがすごい剣幕で部屋に乗り込んできた。
「ギターはまだ我慢できたけど、それだけは止めてください!」
「・・・」
「頭が痛くなって、もう我慢ができません!」
「・・・」
それが理由で、フィドラーになる夢を諦めた。というのは口実で、
本当は、すでにフィドル弾きとしての才能の無さに気がついていたのです。
曲は「乙女の祈り」
同名のクラシックのピアノ曲を、
ボブ・ウィルスがカントリースタイルにアレンジ、1965年に発表した。
このドン・リッチのバージョンは、
1965年アルバム「Tiger By The Tail」に収録されていて
初めて聴いたとき、ドンの名刀のような切れ味に魅了されました!
(お知らせ)引越のため、数日間更新を休みます。
2012.3.8
1970年代の新宿「ウィシュボン」というライブハウス、
歌舞伎町コマ劇場裏という地の利もあってか、いつも繁盛していた。
社会人になったばかりの頃は、ここによく通い、
ホームタウナーズ、シティライツ、ブロンコにトム&ジェリー、
ジプシーブラッド、タコ・・・様々なカントリーを聴いた。
ウィシュボンには、たくさんの思い出がある。
ある晩、10人位の米兵が酒を飲んでいると、
バンドがこの曲「Stateside」を演奏した。
すると、イントロが流れ出したとたん彼らは大喜びで大騒ぎ、
そして大合唱、バカ受けだった。
「Stateside」
メル・ティリスの1966年のヒット曲で、
日本で軍務につく米兵たちの望郷の心を唄っている。
ちなみにメル・ティリスは、子供のころに罹ったマラリアで吃音となったが、
それを克服してスター歌手に。これは有名な話だ。
2012.3.6